2014年 02月 12日
期待はずれだったソニー・ツアイス Vario-Tessar 24-70ミリf4

性能も高級なら問題は無いのですが....望遠端70ミリでの性能がかなり低いです。絞り開放、といってもf4なので大口径ではないのですが、像が緩い。シャープさに欠ける。

上記画像の部分を抜き出してみます。

@f4 緩い描写です。これでもツアイスの基準には合格なんだそうです。α7はMF時に画像を拡大して見る機能がありますが、拡大表示をするだけでこのレンズの開放では像がゆるんでいるのが視認できるほどです。遠景だけが苦手なのかと 2~3mの被写体も撮ってみましたが やはり開放では緩い描写でした。勿論AFの合焦ポイントは「申し訳ありません」の表示に合わせてあります。

@f5.6 一応改善します。でも高性能と胸はって言えるほどの鮮鋭度はありません。
比較例として...

一段絞ってf5.6だと画像の緩さは一応改善します。更にf8にすれば申し分ない画質に・・・ならないんです。むしろ周辺部の描写が暴れ出します。原因は「二線ボケ」 これほど強烈に二線ボケが出るレンズはこれまで経験したことがありません。
その例を挙げます。林の描写でこのレンズの問題点が露呈します。

左側部分を切り取って表示します(クリックで切り抜き等倍画像)



遠景をf8で撮れば たいていのレンズは破綻のない描写になります。ズームであっても。 例えばニコンの銀塩時代のAF28-105ミリf3.5-4.5ですら f8では画面の四隅まできちんと描写します。
ところが このツアイスブランドの
すべての被写体でこのように見るも無惨な画像になるわけではありません。近接して撮影すればアラが出ないケースもあります。

ソニーに点検に出しましたが「MTF測定器で点検したが異常なし」との回答でした。実写した上記の画像をCDに焼いて一緒に提出したのですが、ソニーの光学技術者(...っているのか?)には参考にならなかったようです。彼らには「MTFチャートを撮影して問題なければ高性能レンズ」のようです。
この辺りが「所詮電気屋にはカメラは作れても レンズは作れない」と揶揄される所以でしょうか?