60年代後半~70年代の一眼レフの看板レンズといえば f.4クラスの標準レンズと相場が決まっていました。ズームレンズが標準キットとなるのはAF一眼レフ時代になってからです。
まあf1.8でもf1.4でも大して変わらないじゃないか....という見方ももっともなのですが、f1.4(やf1.2)だと見栄えがよい! ということもあってカタログ表紙を飾るレンズは各社たいていf1.4の50~58ミリ標準レンズ。

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さて当方がヤフオクで落札したのは、レンズ前枠がシルバー、コーティングが単層の「前期型」です。後期型になるとマルチコーティングで前枠が黒塗りになるそうな。
フィルター枠が49ミリと小柄です。オリンパスはこの49ミリシリーズを広角21ミリから望遠200ミリまで揃えていました。

能書きはともかく写りは・・・・?

まず開放f1.4で;
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ゆるゆるかと思いましたが、ハロはまとわりつくものの割合解像しています。

これを f2.8に絞ると;
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ハロが消え、コントラストがぐっと上がりシャープさが前面に出てきます。更に絞っていってもこの印象は続きます。

絞り開放f1.4からf2.8の間の変化がかなり大きく、描写の違いを楽しめますが残念なのはこのレンズの
(と言うよりOMズイコーレンズの)絞り操作が一段刻みなことです。半段毎のクリックがあればより楽しめるのではないかと思います。

もう一例。絞り開放f1.4で;
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周辺減光はありますが、あまり極端ではないですね。

これを f2.8に絞ると;
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以下 上段はf1.4、下段はf2.8 で画像を続けます;
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初めてOMズイコーの標準レンズを使ってみましたが、これは良いレンズですねぇ。絞りを開けた時の雰囲気もいいですし、少し絞っていくだけでキリッとした描写になります。
他のOMズイコーも試写しましたが 共通して「端正な写り」という印象です。妖艶さとかねっとりした描写....などとは無縁なようです。
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by salgadou | 2015-07-28 07:41 | レンズ | Comments(0)

1970年代前半オリンパスはM-1 (のちOM-1)とずらり揃えたズイコーレンズ群で、ニコン・キヤノン・ペンタックス・ミノルタなどの一眼レフマーケットに参入。
先輩各社の一眼レフを「大きい・重たい・ミラーやシャッター音が大きい」三悪カメラだとして、小型軽量の画期的三悪追放一眼レフ(←自賛)を市場に送り込みました。

* デジタル一眼レフの時代になってからも「フルサイズデジタル一眼レフは周辺部で光が斜めに入り撮像素子に届かない。
フォーサーズならテレセントリック性に優れ光が垂直に撮像素子に届く」とかな~り誇張した模式図を用意して市場に参入。先輩各社に 仁義を切って 喧嘩を売って市場参入するのはオリンパスの伝統かも。。。

自分は当時大学の写真部で 後輩にこのOM-1を購入した者がおり、先輩の権利で当然手にとって弄ってみたわけですが...感想は「感触が悪いカメラだなぁ」
巻き上げがぎくしゃくしてしかも巻き上げ角が大きい・シャッター速度変更は軍艦部ではなくてマウント部のリングを回すのだけどそれも感触が悪い・
ファインダー倍率は高くてその点は◎ですが 眼鏡をかけた自分には眼をグルグル回さないと視野全体が見渡せない....etcで
確かに小型軽量は認めるものの カメラとしての魅力はそれほど感じませんでした。

で歳月は流れて いつしかOMシリーズも過去の遺産となり、ヤフオクへはかなりの頻度で放出され....気がついてみると手頃な価格のものが4本も手元に。。。
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標準 50ミリ f1.4
マクロ 50ミリ f3.5
広角 28ミリ f3.5
望遠 135ミリ f3.5

う~む こうしてみると 1970年代の交換レンズセットそのものだ (-_-;)
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by salgadou | 2015-07-25 11:17 | レンズ | Comments(0)

ヤフオクで時間をつぶしていると ヤシカの24ミリが... 値段も手頃だったので入札してみると競合もなく落札してしまいました。
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フィルター径62ミリなので ニコンのHK-15がぎりぎり蹴られることなく使用できます。

ネットで調べてみると、あるブログでは「このML24mmF2.8、’79年版カメラ・レンズ白書では、ML21mmとともに最高級レンズ、と賞賛され、
ディスタゴン25mmF2.8と違って絞り開放から画面全体にわたって高解像度のレンズとして評価の高かった隠れた名品なのである。」と絶賛されています。
* http://tokidokicameraman.blog19.fc2.com/blog-entry-845.html

のちにコンタックス・ブランドのレンズを作ったとされる富岡光学製だと言われています。
ヤシカのレンズにはこの富岡光学(現在は京セラオプテック)が供給したものが多いとか。

さてその実力は・・・
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歪曲は当時のレトロフォーカス設計としては低めに抑えられていると思います。やや複雑な陣笠状の歪曲です。デジタル時代の現在ではかえって完全な補正は難しいかも。

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縮小した画面では分かりにくいですが...中心部は絞り開放からシャープです。
絞るにつれて周辺まで高解像の部分が広がります。

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コントラストは低めに感じました。
ニッコール24ミリf2.8(新タイプ)が高いコントラストでクッキリ描写なのに対して、こちらは柔らかめで繊細な印象を受けます。
ボケにも煩雑なところが無く、使いやすい良いレンズだと思います。
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by salgadou | 2015-07-25 06:36 | レンズ | Comments(0)

前述の通り このぎょぎょっと魚眼20ミリはニコンFマウントに装着した場合固定焦点となり、約2m前後にしかピントが来ない仕様になっています。

しかしこのレンズは本来かなりシャープな描写力を持っているのです。なので何とか風景写真にも使えるようにしたい!

そこで eBayから新たなアダプターを調達しました。10ドルもしません。
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ニコンFマウントのレンズをM42のカメラやアダプターに取り付けるためのマウント変換リングです。
M42レンズをニコンFマウントに装着するためのアダプターは国内でも売られており、自作も含めて既に持っているのですが、逆の変換アダプターは国内では売られていないようです。

さて購入したこのアダプターをBORGの中厚ヘリコイドチューブと組み合わせると、上手い具合に余裕を持って
無限遠からレンズ前方4cmくらいまでピントを合わせることが出来るようになりました。

遠方の被写体を写して「風景にも使える描写力なのか?」確かめてみます。

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α7の24百万画素にも耐える十分シャープな描写です。ヌケの良さも魅力です。コーナー部分のみ画像が緩くなりますが、
魚眼でコーナーの描写を気にするケースも稀でしょうから、この点は受け入れることとします。

大きめの画像を ↓に貼りましたので ご参考までに。
http://www.jpdo.com/dd004/69/img/3456.jpg

近くの被写体にも十分適応可能です。
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by salgadou | 2015-07-22 09:18 | 小物類 | Comments(6)

前回の続きです。

ピンホールカメラの画角は「穴と撮像面の距離」x「撮像フォーマットサイズ」で決まりますので、
その距離を変えられる構造を入れれば「ズームできるピンホールカメラ」が簡単に出来上がります。

今回はBORGのヘリコイドチューブ(暑さ:中)のものを用いました。
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このようにヘリコイドを繰り出すことによって 撮像素子からの距離を変えられます;
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それでは実写結果を。
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繰り出し量がもっと大きいヘリコイドチューブを使えば、画格変化は更に大きくなります。
今回は出来るだけ穴が大きくなりすぎないように注意しましたので、前作よりは描写の弛みが少ないピンホールカメラとなりました。
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by salgadou | 2015-07-15 05:36 | デジタル一眼 | Comments(2)

自分は両極端が好きなようで... キレキレの高解像レンズ(引き伸ばしレンズやマイクロニッコールなど)を好む一方で、ふわふわ描写のレンズも好みます。

ソフトフォーカスレンズとはまた少し違った緩い描写として「ピンホールカメラ」があります。
レンズ交換式カメラであれば、市販のピンホールレンズというものが売られています(厳密には小さな穴が開いているだけなので、ガラスを使った「レンズ」では無いんですけど....)

これを自作しようというわけです。

とても簡単です。必要なのはコンパスカッター(サークルカッター)とスイカチャージの際にタダで貰える領収書。
コンパスカッターはアマゾンから300円程度で買えます。

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スイカチャージの領収書は裏側がマットブラックになっているので、好都合。これを円形にくりぬきます。
注意するのは、コンパスカッターの針を差し込む部分が一番大切なのでここの形が崩れないように切り抜くことです。
外周の円形は、今回どうでもいいです。ハサミで切っても良いのですが、コンパスカッターを使うのは「中心の位置」が厳密に定められるからです。

その穴の開いた円盤を薄型のマウントアダプターにテープで貼り付けます。
はい、出来上がり!
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好みに応じてパスモの領収書でもいいでしょう(^^)

早速試写してみましょう;
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画面の両側が紫色に色被りを起こしていますが、これは「このピンホールカメラが広角」な為です。

ピンホールカメラの画角は、穴と撮像面の距離&フォーマットサイズで決まります。穴を遠ざければ、その分画角が狭くなります。
今回穴をぐっと撮像面に近づけたので広角のピンホールカメラとなり、その代償としてソニーα7では
左右両辺の色づきが起こりました。フィルムなら色づきは起こらないでしょう。

また穴を真円に近づけようとコンパスの針をぐっと差し込んだので、穴の径が大きくなりその分描写が不鮮明になりました。
もっと小さな穴を開ければ、ぼやけ具合が小さくなります。

ピンホール写真は昔からあります。レンズを使った撮影と違って、ピンホールを通る光は非常に少ないので、
銀塩フィルム時代は三脚にカメラを据えて数分~数十分の露光をかけていました。そのため
通りを歩く人は消え去って建物だけが写る....というのが通常の撮影でした。
最近はデジカメの高感度特性が非常に良くなったので、日中屋外であれば手持ちで簡単に撮影できます。
勿論低感度にして三脚に据え、昔のように動く人が消え去った街角の写真を撮ることも可能です。

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by salgadou | 2015-07-14 06:43 | デジタル一眼 | Comments(0)

さて魚眼レンズの優秀さは実感できたので、次はぐぐっとマクロ120ミリの写りを確かめます。

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これも長いレンズです。マウントはプラスチックですが、そのほかの鏡胴材質は金属です。
レンズ前面にはフィルター溝が切ってありますので、52ミリ径のフィルターやフードを装着することができます。

早速実写、蚊に刺されながら庭のツユクサなどを。
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まずまずのシャープさで1/3倍までの近接撮影が可能です。小さなツユクサを撮るにはもう一歩近づきたいです。

自分はマクロレンズは標準系4本、中望遠系3本持っているので、このレンズはマクロ撮影に関しては
残念ながら控え選手となりましたが、もしキットの標準ズームしか持たない人であれば十分に魅力的なレンズです。

さて このレンズは2群3枚構成なのですが、その2つのレンズユニットの一つを取り外し
もう一つを逆向きにつけることで「ソフトフォーカスレンズ」に早変わりします。こちらの描写はとても魅力的でした。

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市販されているソフトフォーカスレンズは主にポートレート撮影を主眼として作られているのであまり寄れないんです。
一方このレンズはマクロレンズ兼用の鏡胴なので繰り出し量が多くぐっと寄れます。つまり「ソフトでマクロ」なのです。
花の写真を撮るにはまことに好適なレンズです。

そのままでは滲み量が多すぎると感じたので、サークルカッターで絞り板を自作して挿入し、1段ほど絞って上記画像は撮影してあります。
さすがプロの設計だけあって 1群2枚のレンズ構成でも周辺まで像の崩れがありません。
(自作のソフトフォーカスレンズだと フルサイズ周辺で収差が急激に増大→像が崩れてしまいます)
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by salgadou | 2015-07-13 09:35 | レンズ | Comments(0)

ちょっと刺激的なタイトルにしてみました。

ぎょぎょっと魚眼20ミリの続きです。このレンズが2mくらいにピントを固定したレンズであることは既に述べましたが、ミラーレス機とヘリコイド内蔵マウントアダプターの登場で、手前側には厳密にピントを合わせることが可能になりました。

さて厳密なピント合わせを行ってみると....安価にもかかわらずこのぎょぎょっと魚眼20ミリはかなりの描写性能を持っていることが分かります。

上段は24百万画素で撮影した画像の縮小、下段はその一部をピクセル等倍で切り出したものです。

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切り出し画像はJPEGの最圧縮がかかっていますのでオリジナルより幾分画質が低下していますが それでもちゃんとした描写力を持っていることが分かります。ヌケもよいですね。2群3枚という簡素な構成が寄与しているのでしょうか。


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画面中央で良好な描写力を持っていることがわかりますが、かなり周辺まで頑張っています(四隅では像が緩くなりますが、これは設計上やむを得ないと設計者が述べています。あまり作画上は問題ないと思われます)。

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ニコン一眼レフを使っているユーザーがこのレンズの優秀性を実感できないのはちょっと皮肉なことです。ミラーレス機の登場で、設計者が思いを込めたレンズの優秀性が他社機によって図らずも実証されることになりました。

このレンズは安価にするためかプラスチックマウントになっています。これをもう少し薄い金属マウントに換装すれば、若干遠方にピントが来るように思います。部品取りのためのジャンクレンズ探しの旅に出ようかと思います。。。
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by salgadou | 2015-07-11 09:18 | レンズ | Comments(0)

まずその威容を。
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望遠レンズみたいですね。長いですが魚眼の20ミリレンズです。明るさはf8、しかも固定焦点(ピント位置が固定)です。

普通に撮ってみましょう。カメラはソニーα7(フルサイズデジタル)です。
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対角180度は無いですね。140~150度くらいでしょうか?勿論歪曲はあるので魚眼らしさは出ています。
このレンズは2m付近にピントを固定してあるようで遠くの被写体はピントが外れています。

通常はこの「ピント固定」でしか撮影できないのですが、ミラーレス機とヘリコイド内蔵マウントアダプターの登場でピント調節が可能になりました。遠くの方の少しピンぼけは仕方ないのですが、近くのものには精密にピントを合わせることが出来ます。

少し寄ってみます;
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もっと寄ってみます;
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更に寄ってみます;
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マウントアダプター内蔵のヘリコイドを目一杯繰り出すと、レンズ前面から2cm以内まで近づくことが出来ました。そこまで近づくとレンズをぶつけてしまいそうです。

ピントを合わせた箇所はかなり高精細です。昔このレンズをニコンD1Xで使っていて「それほどキレがないなぁ」という印象で手放したのですが、今回近距離のものにきちんとピントを合わせてみると、なかなかしっかりした描写です。

こんなに近づける魚眼レンズが他にあるだろうか!!



あ、

ありました m(_ _)m

オリンパスの魚眼レンズ8ミリf1.8です。たぶん現時点でもっとも高性能の魚眼レンズと言われています。しかも脅威の明るさf1.8 !
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でも オリンパスの高性能魚眼レンズは10万円を超えるお値段!

こちらは3本組6600円でヤフオク村から嫁いできた庶民派、いや赤貧派レンズ。描写性能では勝たないかもしれないけど、近接撮影能力では互角の戦いでありました(^^)

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by salgadou | 2015-07-10 11:24 | レンズ | Comments(0)

このレンズは3群4枚構成で 前板を外すと前玉が簡単に取り出せることは述べた通りです。その前玉を逆向きに取り付けると・・・収差てんこ盛りのソフトフォーカスレンズに早変わり!

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↑ 開放f4.5

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↑ f5.6

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↑ f8


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↑ 開放f4.5

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↑ f5.6

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↑ f8

開放~f5.6くらいが美味しそうですね。でもこんな使い方はレンズ設計者に叱られるかも。。。
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by salgadou | 2015-07-01 12:21 | 引き伸ばしレンズ | Comments(0)

撮影に使っている機材を紹介致します。