2015年 08月 17日
ミノルタの遺産:Mロッコール90ミリf4
(手元にあるこれより細いレンズはエルマー9cmf4の直径43ミリですが)
レンジファインダーカメラ用のレンズなので太い鏡胴はファインダー視野の一部を塞いでしまう、そのため出来るだけ細身に作られたのでしょう。
既によく知られている通り、ミノルタはライカと協業していた時期があって、ライツミノルタCLついでミノルタCLEという「小型のMマウント名機」というべきカメラを出したことがあります。
CLには40ミリと90ミリの2種類のMマウントレンズ、そしてCLEには28ミリ・40ミリ・90ミリの3種類のレンズがミノルタから出されました。
CL用とCLE用のレンズは外観と距離計に連動するカムが若干異なっており、さらに90ミリはレンズ設計が違っているとされています。
画像はCLE用の90ミリf4です。最短撮影距離1m。
写りは端正です。同じ90ミリf4というスペックでも、エルマー9cmf4が開放では緩く甘い描写なのに対して、このレンズは絞り開放から締まった描写をします。
絞っていっても描写はあまり変わりません。そのまま被写界深度が増えていくというタイプのレンズです。
厳しい逆光ではフレアが出ますので、フィルター非装着・フードは出来るだけ深い物を薦めます。
OMズイコーと比べると幾分コントラストが柔らかめで 穏やかな描写という印象を与えるレンズです。