2015年 08月 01日
オリンパスOMの広角レンズ:28ミリf3.5
ヤフオクにも頻繁に出品され、28ミリf2.8が1万円前後で落札されるのに対して、このf3.5は3~6千円くらいで落とされています。
描写は当時からなかなか好評で 写真家の故・大倉舜二氏はオリンパスのムック本で「OMズイコーの中では28ミリf3.5、マクロ50ミリf2、
マクロ90ミリf2、85ミリf2....この4本はすごい」と述べています。他の写真家でも28ミリではf3.5を愛用レンズとして挙げている例が多いです。
さてそれほど凄いのか? 実写してみました。
上2枚はどちらも絞り開放(と言ってもf3.5でそれほど明るくはないですが)ですが、 中心部はとてもシャープです。マイクロフォーサーズなら開放で全画面シャープにカバーします。
一段ちょっと絞って f5.6ではAPS-C画面全域シャープに描写します。更に一段絞ってf8ではフルサイズ画面全域でシャープです。
実にわかりやすい高画質です。
特質すべき点はカラーフリンジが無くて描写がすっきりしている点です。例えば紫陽花の白い萼の縁にはレンズによっては色づきが見られることがありますが、このレンズは色づき皆無です。シャープでクリアな描写です。
↑ 絞り開放では周辺光量が若干落ちますが、極端ではありません。f3.5にしては比較的大きな前玉が貢献しているのでしょう。
↑ こちらはf8での描写。周辺部の解像が向上しています。
小型で安価、安定した描写力を持っているレンズ...という印象でした。